ご挨拶
必要な方にどうリハビリテーションを届けるか
本筋を見失わず前を向いて活動
会長 斉藤 正身
医療法人真正会 霞ヶ関南病院 理事長
このたび、4期目となる会長職をを拝命いたしました。
2018年の就任以来、会員の皆様をはじめ協会関係者や関係団体の皆様からのご支援とご協力によりこれまで務めることができたことへの感謝と、改めて4期目の重責を担うことに対して身の引き締まる思いです。
これまで、当協会が大きな柱とする「地域リハビリテーション」の普及のため、理事や委員の皆様のご尽力のもとに、地域リハ塾やさまざまな研究活動、研修事業などを実施しリハビリテーションの深化・推進を図ってきました。また、日本医師会をはじめ日本病院団体協議会や全国リハビリテーション医療関連団体協議会など多くの団体との連携強化や、厚生労働省老健事業などへの取り組みが寄与するところも大きく、引き続き推進してまいります。途中、感染症の蔓延や大規模災害など予期せぬ事態にも多く直面いたしましたが、皆様の惜しみないご協力とご尽力により成果をあげられたものと思っております。改めて心より感謝を申し上げます。
残念ながら、このたびの診療報酬改定では当協会の力も及ばず、とりわけ回復期リハビリテーション病棟において大きな打撃となったことは周知のことと思います。質の高いリハビリテーションを提供すべく充実した体制を整えている病院が認められなかったことは大変遺憾であり、医療や介護サービスに従事する多くの方々が安心して働きつづけるためには、時限的な手当てではなく自助努力で還元できる体制が必要であると痛感いたします。一方で、リハビリテーション・栄養・口腔の一体的取り組みの推進や共生型サービスの導入などは私たちの主張が実を結んだ結果と言えます。次回の改定ではいま一度リハビリテーションの価値を広く認識してもらうため、関係団体との連携を一層強化し戦略をしっかり立てながら対応していこうと思います。
また、地震や豪雨災害が各地で頻発し、物資等の支援に加えて一般社団法人日本災害リハビリテーション支援協会(JRAT)にも協力してきました。医療機関や施設は、災害発生時にその地域における支援拠点を担うことが期待されており、これらも地域リハビリテーション活動の一環ととらえ、当協会として推進していきます。
今期は、地域リハビリテーション活動をさらに普及・前進させる「人財」を育成するため、「地域リハ塾2022」を開塾します。会員施設のスタッフで職種を問わず、どなたでも入塾いただけますので、次世代を担う多くの専門職にご参加いただければ幸いです。
さて、会長就任時に起案し2018年に0期生32名からはじまった地域リハ塾も、昨年度に2期生が修了したことでトータル124名の塾生が輩出されました。その塾生たちはチームを組んで各地で積極的に活動しています。まだまだ全国に広がるまでに至っていませんが、皆様の病院・施設からもぜひ塾生をエントリーしていただき、その一翼を担っていただけますと幸いです。
私たちの協会は、必要な方にどうリハビリテーションを届けるかを大切にしながら、地道な努力を重ねるという本筋を見失わず前を向いて活動してまいりますので、これからもよろしくお願いいたします。